強迫症



自分の意識から気持ちの良くない観念を振り払いたくてもどうしても振り払うことが
出来ない。これが「強迫観念」と呼ばれる。
この強迫観念が日常生活を送るときに著しく制限を受けたり、耐え難い苦痛を
感じたりその苦しみの状況を「強迫症(強迫神経症)」という。

フロイトが挙げた症例として、自分の父親と尊敬する女性に、何か災いが降り
かかるとの思いが頭から離れない状態が続き、その思いを感じることに、災いを
払うために呪文のように手を払うように手を振っていた。
実は父親は何年も前に亡くなっていたのだが、それでもなお強迫観念に付き
まとわれていた。

そうした彼の心を縛っていたのは、父の遺志として裕福な従妹と結婚するか、
それとも尊敬するその貧しい女性と結婚するかというものだった。
それが彼の中で葛藤となり、強迫症に表れたのである。

また強迫症のひとつの特徴として振り払う行為などが挙げられる。
何か自分にとって災いがあるかも知れないから、儀式としてある場所やその思いが
出たときに手で振り払ったりする。
それが何も役に立たないと分かっていても、その儀式をしないと恐怖感や強迫に
襲われるのである。

不潔を嫌い、すぐにでも何かを触れたら石鹸で手を何度も洗う行為(1日何十回〜
何百回)や戸締りをしたはずなのに、不安になりまた何度も確認する。

ジンクス的なものではなく、通常本人がその行為に対して無意味さを分かって
いながら、その不安感を拭い去れずさまざまな癖や儀式のようなものに
振り回され、それを苦痛に感じるものが強迫症である。